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2017.05.29 BUSINESS

オリンピックに間に合うか。クラウドを利用した民泊の新たな取り組み

個人が住宅を活用し、宿泊サービスを提供する「民泊」。日本でも注目されているシェアリングエコノミーのひとつであり、代行業者も多数存在、東京オリンピックも視野に入れ、競争が激しくなるビジネスの土壌として知られている。
しかし、民泊は大きな市場であるにも関わらず、宿泊者との事前連絡やチェックイン・チェックアウトの手続きなどは、各民泊施設での個別の対応が必要となり、市場拡大の阻害要因になりかねない。これを解決する方法として期待されるのが、クラウドによる業務の一括代行である。クラウドで業務が行えるなら、コスト削減はもちろん、セキュリティ性の向上も期待できるだろう。

■Keyport

ライヴエイド株式会社が提供を始めたのは、民泊において欠かせないチェックイン・チェックアウトや、ゲスト名簿の確認・管理を代行するクラウドシステムKeyport」だ。
その最大の特徴は、鍵の管理と受け渡しが提携店舗に委託されていることで、ホストがゲストに直接会うことや、セキュリティ性の低い民泊ポストなどを利用したやりとりを避けることができる。また、提携店舗で鍵の受け渡しを行うため、必然的に対面での本人確認が行えることもポイントだ。
Keyportの提携店舗は都内の漫画喫茶などが主であり、まだ店舗数は少ないものの今後増加していく予定だ。365日24時間営業の店舗が提携しているので、時間に融通がきくところも大きな強みだといえよう。ゲストの名簿に関してホスト側は、PCスマートフォンから常に確認することができる。
料金プランは1回500円(税別)の従量課金制になっており、稼働率が低い民泊でも利用が可能で、代行業者のコストも削減できる。

■TATERUの展開

株式会社インベスターズクラウドでは、土地のマッチングや施工、賃貸管理など、アパート経営に必要なサービスをワンストップで提供するアプリTATERU」の展開に臨んでいる。
TATERUはいわゆる住宅IoTシステムである。室内用モニタータブレットと同期したスマートフォンで、外出先から住宅IoT機器の遠隔操作を実現しようとしているのだ。
現在はドアホン機能が主で、不在時の来訪者に対応することができる。

■TATERUの民泊促進

上記のTATERUはそのターゲットを一般住宅に絞らず、民泊も視野に入れているという。
具体的には委託や代行ではなく、鍵の受け渡しそのものをなくすというTATERUを使った新しいチェックイン・チェックアウトの形だ。
TATERUによるロック管理を利用すれば、宿泊期間だけゲストのスマートフォンに鍵の施錠・解錠機能を付与できる。鍵の受け渡しに関するコスト削減はもちろんのこと、鍵を失くす心配もなく高いセキュリティが期待できる。
また、民泊というシーンに合わせて、TATERUのタブレットには観光情報を表示したり、外国人サポートデスクに繋いだりといった機能も搭載されている。
そして、2016年3月には宿泊マッチングサービスTATERU bnb」を開始した。こちらでは、民泊許認可申請サポートからオペレーターによる多言語サポート、トラブル対応、鍵の受け渡しや清掃など通常業務の管理まで幅広く代行を行う。その需要は大きく、同年6月には新会社「株式会社iVacation」を設立し、民泊事業を独立させる運びとなった。

■求められる民泊クラウドサービス

クラウドを利用し人件費を削減した上で、鍵の受け渡しや管理といった業務に限らず、幅広いサポートを実現できるクラウドサービスが求められている。
グローバル化は加速し続け、海外からの来訪者は増加しており、東京オリンピックを見据えても、やはり民泊のシステム強化は進められるべきだろう。
また、現在では登録されていない、違法な民泊が多数存在するのも事実だ。今後はクラウドによる代行サービスが国と連携し、民泊を包括的に管理できるような体制を整えることも、ひとつの手ではないだろうか。

<参考・参照元>
クラウドで広がる民泊の可能性—2016年7月新規事業トレンドレポート – 新規事業コンサルティング:プライマル株式会社
Keyport | 民泊の鍵の受け渡し、チェックインをカンタンに
インベスターズクラウド、「株式会社iVacation」設立でP2P(ピアツーピア)型宿泊マッチングプラットフォーム開発へ | 日本最大級の民泊情報サイト MINPAKU.Biz
スマートドアホンで「民泊×IoT」に挑むインベスターズクラウド - CNET Japan