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2017.06.22 BUSINESS

高齢化社会におけるAIの可能性、そこに求められるビジネスチャンスとは

少子高齢化が進む現代、労働人口が大幅に減少することで、長時間労働を課さざるを得ない状況は、目を背けることができない問題だ。

そのような社会背景のなか、今やロボットは単純作業だけでなく、知的な業務領域でも活用されるようになっており、労働力の不足部分を補いつつある。刻々と人工知能(AI)やロボットが人間の知的労働の代替者となるべく開発が進んでいるのだ。


人工知能(AI)は人間の仕事を奪うのか

労働力不足を補うことが可能になったAIは、人間の仕事まで奪ってしまう存在になるのではないか、という危惧は近年よく耳にするようになった。

アメリカの農業を例に考えてほしい。200年前は、70%の人が農作業を行なっていた。しかし、現在は1%に満たないとされている。それはなぜか。農作業が機械に置き換えられ、生産性を上げることに成功したからだ。今、日本の農業は若い世代の力が不足している。そこをAIが補うことで農作業に新たな可能性を見出すことができるだろう。

AIの活用で人間以上に効率的に仕事ができてしまうと、人間の仕事がAIに奪われることは考えられる。ただ、活用の仕方次第ではAIがベースを行うことで、人間は知的生産性の高い仕事に時間を費やすことが可能になるだろう。そうなれば、人間は新しい仕事を生み出す可能性があるともいえるのである。


高齢者を救うAI

2025年には、認知症を患う人は700万人に登ると予測されているのをご存知だろうか。

今求められていることは、認知症の患者が健康に生活できるような仕組みを作ることである。認知症はいわゆる脳の病気。薬で治療できればと考える患者も、患者の家族もいるはずだ。

実際に、認知症の薬の研究は進んでおり、認知症になる原因や遺伝子、また環境の関係を調査し、膨大な量の分子データを解析している。今後その過程でAIが使われ、開発のスピードが上がるだろう。認知症は、患者の家族にも精神的な疲労がたまる辛い病気だ。少しでも健康に、質の良い生活ができるよう、新薬の開発が待たれている。


ロボットと介護

介護の仕事は人手が足りていない、というのは周知されていることだろう。しかし、今後も高齢者が増えるというのに、人手不足を解消できないままで良いのだろうか。

現在、国内で介護ロボット事業に取り組む団体や企業が増えている。介護ロボットはロボット自身が作業を支援し、一人ではできない作業を一緒に行うことで、作業の効率化を図るためのものである。また、介護士や施設の不足などから介護IoTに目をつけている企業も多く、ロボットも目的に合わせて新製品が開発されている。このように介護IoT製品の登場はめざましく、今後10年で幅広く活躍が期待できるだろう。

国内での介護ロボットのシェアは伸長しているが、全ての介護施設に設置するなどコストの面を考えると時間はかかりそうだ。しかし、介護士の負担軽減のためにも、施設での見守りロボットなどが普及することは見込めるはずである。


AIと高齢社会の融合から見えるビジネスチャンス

高齢社会と情報社会の融合は事業戦略として、今とても重要である。例えば、買い物や交通、コミュニケーションなど高齢者のニーズを把握し、どこまで日常生活を支えるビジネスを確立できるかが、ビジネスチャンスの鍵となるだろう。


<参考・参照元>
本当に「労働力」は不足するのか?-AIとロボットによる労働代替化の行方 | ニッセイ基礎研究所
「2025年問題」で役立ちそうな介護IoT | CHANGE-MAKERS
認知症患者は2025年に700万人を突破。65歳以上の5人に1人 | 認知症ねっと