ページトップへ
TOP TECHNOLOGY IoTによる一歩進んだ育児環境の現状。共働きの未来は明るいか
2017.03.21 TECHNOLOGY

IoTによる一歩進んだ育児環境の現状。共働きの未来は明るいか

核家族共働き世帯が標準になって久しいが、依然として育児環境は旧来の体制のまま、父母のリソースが足りていない状態である。そこで注目されているのが、IoTによる育児環境の改善だ。テクノロジーによって育児を手助けするIoT製品が、続々と開発されている。今回は育児に忙殺されるママやパパの助っ人を紹介する。

■IoTと育児

働いている女性にとって妊娠、出産、育児をする際に、切り離すことのできない問題が就労環境についてだ。まだまだ母親が主体となって育児をしている家庭が多く、職場復帰をしても早く帰らなければならなかったり、急な欠勤が増えてしまったりしているのが現状である。
女性活躍推進法が制定されたからとは言え、育児と仕事の両立は達成されていると言い難い。それをIoTによって補うことができれば、育児による時間的制約や心理的負担を減らすことができ、ひいては少子高齢化問題を解決し一億総活躍社会の実現が可能になるだろう。

■Raybaby

Raybabyは赤ちゃんの身体にセンサーを装着せずに、レーダーで呼吸、睡眠、健康状態などを監視するデバイスだ。このレーダーは最小0.5ミリの胸の動きを捉え、毎分の呼吸回数を98%の精度で捉えることができる。
また、専用のアプリにデータが送信され、カメラによって赤ちゃんの様子を目視することも可能であり、デバイスに記録された写真や動画を成長記録として家族写真に加えるのもいいだろう。

■Starling

ここ最近の研究では、生後四年間で聞いた単語の数により学校の成績や、IQの伸びが決定しているということがわかっている。つまり、「三つ子の魂百まで」が科学的に証明されてしまったのだ。なんとも、恐ろしい話である。
Starlingは子供の衣服にとりつけ、子供が発した言葉の数を記録してくれるもので、0歳から4歳くらいまでの乳児や幼児を対象としたデバイスだ。どれだけ子供が言葉を発したか、Bluetoothを経由してスマートフォンと連携し、随時アプリ上で確認ができる。なかでも触れる言葉の数の目標値を、年齢に応じて設定することができるシステムは、子供の教育に役立てることができ、親のモチベーションアップにも効果のあるデバイスだと言える。

■owlet

赤ちゃんがかかる病気は様々で、「乳幼児突然死症候群(SIDS)」もその1つであり、毎年2500人ほどの乳幼児が命を落としている。また、SIDSは何の前触れもなく発症するため、普段から赤ちゃんの様子を見守ることが重要になってくる。
そこで開発されたのがowletだ。owletは靴下型のセンサーとスマートフォンが連動し、専用のアプリで赤ちゃんの心拍数・酸素濃度を管理、また異常がないかをアプリでチェックすることができる。心拍数と酸素濃度が基準外だとアプリが通知してくれるため、両親も安心して眠ることができるようになるということだ。

■SNOO Smart Sleeper

この揺りかご型のデバイスは、赤ちゃんが泣き出すとベッドが揺れ始め、自動で赤ちゃんをあやしてくれるのだ。また、睡眠導入に効果のあるホワイトノイズや雨音、子宮内の音などを再生したり、赤ちゃんを寝付かせるための振動の種類を選べたりなど、色々な場面に対応している。
このデバイスを使うことによって快適な眠りを導入し、赤ちゃんが泣く回数を減らすことができる。まさに育児ママの救世主だ。

■Quiet Night

ただでさえ少ない睡眠時間が夜泣きにより阻害されることは、就労者でもある父母にとって頭の痛い悩みの1つだろう。その悩みを解決してくれるデバイスが、「Quiet Night」だ。このデバイスに装着されたハンドルを引っ張ると、耳心地が良く脳に良い音楽が再生されるシステムで、本体のライブラリには125曲以上が納められており、赤ちゃんの成長に合わせて曲のジャンルが変わる。
そして、赤ちゃんがどれだけこのデバイスを使い、いつ泣いたかもスマートフォンと連携したアプリによって記録されている。 開発者によると、Quiet Nightを使用した赤ちゃんの夜泣きは50%まで軽減されたという。効果には個人差があり一概には言えないが、赤ちゃんの夜泣きに関する悩みの解決に繋がると言えるのではないだろうか。


かつてユビキタス・コンピューティングを提唱した坂村健が考えていた世界がまさに到来しようとしている。いまやほとんどの人が情報端末を所持し、情報をやり取りしていることから、IT技術の発展はすさまじくIoTの経済価値は、2020年までに1兆9千億ドルに達すると予測された。テクノロジーが若いママやパパの味方になり、育児を手助けしてくれるだろう。
プレーヤーとしてであれ、ユーザーとしてであれ、IoTが創る育児の未来を楽しみにしたい。

<参考・参照元>

【事例で紹介】男女ともに働きやすい環境作りを目指して…『女性活躍推進法』への具体的な取り組み | 業務改善のヒント満載 お役立ちコラム | 法人のお客さま | KDDI株式会社
レーダーで赤ちゃんの呼吸パターンを捉えるベビーモニターRaybaby、Kickstaterですでに満額 | TechCrunch Japan
赤ちゃんとIoT | IoT{Internet of Things}/まとめ
どのくらい子供たちに言葉をかけていますか?それが一目瞭然になる新しいデバイス。| - メディカルデバイスワールド<医療機器マガジン>
赤ちゃんの語彙数をトラッキングできるデバイス『Starling』 | 100SHIKI
乳幼児の“言葉の習得”を可視化するウェアラブルデバイス「Starling」 |- CNET Japan
音楽で赤ちゃんの夜泣きを減らしてくれる「Quiet Night」 | FUTURUS(フトゥールス)
モノのインターネット(IoT)をめぐる宣伝文句は信用できるのでしょうか? この記事では、IoTデータの分析がタスクの完了、疑問の解消、将来の動向の予測に役立つことを説明します。|SAS