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2017.03.21 BUSINESS

Amazonやローソンで進む「無人レジ」開発

人工知能(AI)やITが人間の仕事にとって代わると言われている昨今。マイナス面も懸念されているが、人手不足の解消につながるプラス面もある。現在、すでに増えてきているのが「無人レジ」だ。この分野も近年発展著しく、SFのような世界が現実になろうとしている。

巨大なインパクトを与えた「Amazon GO」

最近は日本でも「無人レジ」が増えてきている。すでにイオン、TSUTAYA、GUなどの一部の店舗で導入されているので、使ったことがある人も多いだろう。操作は簡単なので、一度慣れてしまえば次回からは問題なく使える。たしかに、こういうものが増えれば、人間のスタッフが削減されていくのも納得してしまう。

そして、さらにその先を行くのが、アメリカで進められている「Amazon Go」だ。こちらは「無人レジ」どころか、なんとレジそのものが無いのだ。まずはこの動画をご覧いただきたい。


店内の棚には多数の商品が陳列されている。それらの商品を手に取る女性、なんとカゴではなく、手持ちのバッグに次々と入れていくではないか。しかもレジがないので、そのまま店外へ。えっどういうこと!?お金のやり取りはどうするの?万引きし放題ではないか!と思うはずだ。

この「Amazon Go」、発表された情報によれば、商品の購入、会計はスマホアプリで管理しているとのこと。入店時に「Amazon Go」のアプリを起動し、バーコードをかざす。商品を手に取るとそれをアプリで認識して会計に含め、商品を棚に戻せば会計からも除かれる。そして店を出た後に決済され、Amazonアカウントに請求が行くという仕組み。驚くほど便利だ。

このスマホアプリによる管理で、結果的には万引きそのものがなくなる可能性まである。

この世界中に巨大なインパクトを与えた「Amazon Go」、2017年中に一般向けに展開する予定だそう。いやはや、とんでもない時代になったものだ。

袋詰めまでしてくれるローソンの「レジロボ ®」

日本でも先進的な「無人レジ」の開発が進められている。それがローソンとパナソニックが開発した「レジロボ®」だ。2016年末から、パナソニック本社の隣にある「ローソンパナソニック前店」(大阪府守口市)で試験的に導入されている。

大きな特徴は、精算と袋詰めを自動化したこと。客は専用の買い物カゴ「スマートバスケット® 」を使う。このカゴにはバーコードの読み取り機が付いているので、そこに「ピッ」と商品をスキャンして入れ、最後にそのカゴを専用レジに置く。ここで代金を決済した後は、自動的に袋詰めまでしてくれる。これにより、店員がレジで商品のスキャンや袋詰めをする必要がなくなり、レジ業務を省力化できる。

2017年2月からは実験を一歩進めて、バーコードスキャンの代わりにRFID(電子タグ)を使って商品スキャンを自動化する実験を開始。バーコードラベルの代わりに商品にRFIDタグを付ける必要があるが、商品情報を自動的に読み取ることが可能になる。

ローソンでは2017年度下期から一部の店舗で「レジロボ®」導入を開始し、18年度から本格導入を図る。人手も省け、人件費削減につながると見込んでいる。

コンビニ向け低価格RFIDの開発が進む

ローソンのニュースを見て感じたことは、「RFIDによる商品管理が普及すれば、自動スキャンが進むのに…。そうすれば、Amazon Goにまで肉薄するのではないか」ということだ。しかし、すぐに普及できない現状がある。それはRFIDのコストが高いことだ。

現在、RFIDに搭載されているICチップの大きさは0.5mm角。この価格帯はひとつ10円台。つまり、コンビニに置いてある全商品が10円以上値上がりすることを意味する。膨大な商品点数があるコンビニでそれを導入するには、かなり厳しい現状なのだ。

しかし、人材不足への対策は国家の重要課題でもあるため、現在は経済産業省でも後押しが進められている。こうした流れの中で大日本印刷は、低価格なRFIDの開発に着手することを発表した。

ICチップメーカーと共同で0.3mm角サイズのICチップを開発。さらに部材や製造方法の最適化を進め、2020年までに単価5円以下、2025年に1円のRFIDの実現を目指すとしている。

開発が進められているこれらの技術は、当然ながらレジだけで終わるものではない。時流のIoTの発展にも寄与するものである。それだけビジネスチャンスの宝庫といえるので、ぜひ注目してみてほしい。

<参考・参照元>
Introducing Amazon Go|Amazon.com(英語)
業界初の完全自動セルフレジ機「レジロボ®」とRFID(電子タグ)の実証実験を開始|ローソン
IoTの拡大に向けてコンビニ向けの低価格ICタグの開発に着手 | DNP 大日本印刷株式会社